進捗です!
(1)梶棒が出来ました!
梶棒の長さも山車ごとに異なるのですが、再現している山車の梶棒は6m20cmですので、それの1/7で作りました!
一気に幅が1メートル近くとなりました。大迫力です!
因みにこの梶棒、際立って白いです。
何故なら、桧(ヒノキ)だからです。
山車の梶棒は桧で作られているのです!
知ってました?…僕は当然知りませんでした(笑)
杢目の良い、赤身の欅(ケヤキ)で木取りした所でしたので、
えええええええぇ~~~~~~!!!桧なんですか!!!
てなもんです(笑)
ギリギリセ~~~フ!…(じゃぁ~ないけど)セ~フ!!としました(笑)
作業場の一角を使わせて頂いている木工所は代々続く建具屋さんです。
その取引先や業者さん、お知り合いの方々が来房します。
額に汗し(た振りをしながら)、日々黙々と山車の模型を作っておりますと、どんどん形になっていく模型見つけ
「お!なになに、面白いことしてるね~」などと模型を囲んでワイワイガヤガヤ…お祭り談義が繰り広げられます!
さすが、地元の方達のお祭り愛は深い!!…と感じます。
因みに半田住民と思えぬ無知ぶりを遺憾なく発揮する私…密かに「山車講座」と呼んでおります(笑)
先日もいよいよ「梶棒:かじぼう」の製作に入ろうとしていると「ワイガヤ山車講座」が始まり…
梶棒の素材が桧(ヒノキ)である事を教えてもらいました!
「桧に決まっとる!!あったりめぇ~~~~~だ!!」…と教えて頂きました!
「欅(ケヤキ)みたいな堅い木じゃぁ~、折れちまう!!」…言われてみれば確かにそうです。
こんな風に梶棒を奪い合い、押せや!引けや!で梶棒には凄い力が掛かります。
因みに、この地区では坂の上の社へと山車を曳き上げらる際に若者たちは梶棒の先端を激しく取り合うそうです。
この一番梶を守り通した若者は、その町一番の娘を嫁にできるといわれています。…だそうです。
(2)床板を作りました!
この床板の上に畳が3枚載ります(なのでその厚み分を逃がしてます)
資料によりますと、この床板は16枚だそうです、なので16枚で取り外しが出来るようにしています。
(3)せり上げ
山車には若い衆のわらじを入れる下駄箱が付いております。
その下駄箱の開き戸に入っているロープを引っ張ると…
「せり上げ輪」が回転する事で軸に綱が巻き上げられ…
「横デッキリ」,「迫り上げ筒」を通った綱が「立飛」を押し上げ…
実に分かりづらい!ですね…仕組みは、こんな感じです。
すると「上山」が…
上昇します!!(祝!!)
別アングルから…
「せり上げ筒」「立飛」「横デッキリ」などを縮小寸法通り忠実に再現して、果たして重い「上山」が可動するかとても心配でした。
サイズから追って行きますと、せり上げ紐はたこ糸の細さになってしまいました。
この部分だけ、大きなサイズで、大きな滑車を付けたりして、作りやすく&動きやすく…一寸揺れましたが…
「リアルさ」が欠如しますので、忠実なスケールダウン寸法で作ることに決心しました!
成功したから良かったものの、失敗していたら…
とにかく、大成功です!!…めでたしめでたし、パチパチパチ(笑)
と…こんな緊張を強いられながら日々牛歩の如く進んでいます!
こちらのご夫婦も「決心しました!:Made Up Mind」と夫婦仲良く、仲間と総勢11人で歌っています!
そりゃぁ~心強いでしょう(笑)
夫:デレク・トラックスと、妻:スーザン・テデスキ を中心とした テデスキ・トラックス・バンドの新譜です。
ご機嫌なブルース・ロックです。
ご機嫌になります!(笑)
来年2月に来日するみたいです…行きたい!
ホームページはこちらです!
Woodwork Studio AH_CHACHA WA_CHACHA GHICHONCHON!
木工房「あちゃちゃ・わちゃちゃ・ぎっちょんちょん!」のホームページ
山車(模型)の製作日誌はこちらにまとめています。(レイアウトが崩れる場合はパソコンで見てください)
山車の模型 製作日誌のページ
半田のお祭り 山車(ダシ)の模型 | trackback(0) | comment(2) |
進捗です!
錺金具(かざりかなぐ)の加工をしてます。
御仏壇で使う金具です。
このまま使える部分はラッキー!!なのですが…そんなに都合良くはいきません(号泣)
切ったり
曲げたり
削ったり
叩いたり
そんな事をしながら加工して、専用釘で打ち付けて行きます(時々接着剤)
すると…
こんな地味な壇箱が…
こんな豪華な壇箱になります!
作っている山車は半田市の乙川地区の山車なのです。
ちょっと語りますよ~(笑)
乙川地区の山車の特徴は、半田型(知多型の山車)の中では最大級の大きさを誇ることです。
5年に一度、半田市内の山車が勢揃いする「はんだ山車まつり」での31台整列では、乙川の山車の大きさはひときわ目立っています。
大きさに伴い重量も重く、楫を切った時は地響きが起こります。
この大きな山車自体が、乙川祭りの見どころといえます。
そして、乙川の山車の特徴として他に挙げられるのが、隙間なく取り付けられた「彫金(飾り金具)」です。
半田市内の山車でこれほどまで彫金で飾られた山車は多くありません。
乙川の山車の彫金は、山車の大きさと相まって豪華さを醸し出しています。
彫金がふんだんに使用されているのは、乙川に山車が江戸時代後期まで塗り車(漆塗りによる山車)であったことが大きな要因であると推察されます。
塗り車時代は彫金で飾るのが通常でした。
…と「半田山車まつり保存会」の資料では説明されています。
と言う訳で、この様な作業が必要となって来るのです!
そして、この様な作業は時間を掛ければ掛けるほど、良い物が出来ます。
いつも作っている実用品の家具と違い、この様な工芸品は何年経っても、ずぅ~~~~~~~~~~っと手も触れられず、じぃ~~~~~~~っと見つめられる宿命ですので、家具のように使って喜ばれる種類ではありません。
視覚的要素が一番重要ですので、このような作業は特に大切なのです!(…持論です:笑)
そして、これは視覚的要素が重要な加工がどんどんどんどん~~…細かくなる事を意味します!
もう、白魚のような僕の指でも部品を持つ事も出来ません(笑)
(それにしても、汚い指ですね、お見苦しくてゴメンナサイ)
そして、こんな事も気になるのです。
曲率が違うので、僅かに金具が浮くのです。
接吻するほど近寄らないと見えません(笑)、でも触ると「あれ?」…と僕は違和感を感じるのです。
なので、ペンチで荷締めます。
すると、丸棒にピッタリ馴染むのです!
このような部分が10ケ所もあるので、やはりチョッと気になるのです。
このような、重箱の隅を突っつくような作業を重ねると…
殺風景な高欄が…
艶やかになるのです!
このように、木作業が終わりに近づいても、次から次へと難加工が湧いて出て来るのです(笑)
楽しいなぁ~~~!!…強がってます(笑)
…11月が終わっちゃいます!…あと1ケ月!
(おまけ)
週末なので語ります!
文頭で記した「錺金具(かざりかなぐ)」
錺…馴染みのない字です
「錺」 と書いて (かざり) と読むそうです。
厳密に言うと、漢字ではなく、和字とか国字と呼ばれる文字で、二つ以上の漢字を組み合わせて日本で作られた文字だそうです。
「峠:とうげ」「椛:もみじ」「雫:しずく」などが解りやすいですね。
で、「錺」ですが“金で芳しいまでに飾る” と言う意味らしく、主に仏教美術工芸系の金属素材で造られ、金鍍金(金メッキ)を施した装飾部品のことを指すそうです。
素晴らしく心地よい文字ですね!
なので、アクセサリーなどの装飾金具(飾り金具)とは区別して用いるようです。
…と、神仏金物職人さんのHPで学習しました!
日本語は美しく、深いものですね!!
語りましたね~…人様の説明を横取りして(笑)
ではでは、素敵な終末をお過ごしください!
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